#6 導電性繊維を用いた高周波回路
~無線ウェアラブルデバイスの実現~

機関名: 京都工芸繊維大学 電子システム工学専攻 高周波通信工学研究室
担当者: 島崎 仁司

連絡先: simasaki[at]kit.ac.jp
 ※お問い合わせの際は、島崎までご連絡ください。

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シーズ技術・製品の概要
ウェアラブルセンサは身に着けても違和感の無い程度に小さいものも多く、また電子回路の集積化は進んでおり、データを送受信する回路も小さいものが製作できます。しかし、無線通信に必須のアンテナは本質的に小型化すればするほど性能は劣化し、そのためある程度の大きさ(波長オーダー)をもつことが必要です。アンテナの効率が良ければ、それだけ送信電力を抑えることもでき、省電力に有効です。そのため本研究では、導電性繊維を用いたアンテナ開発を行っております。

本テーマを始めたきっかけ、研究者の想い
西陣織にも使われている、伝統工法による金銀糸を用いた織物について、その電気特性を活かしたものの開発を京都市内の織物メーカ様から提案いただいたことがきっかけで、電磁シールド巾着やマイクロ波アンテナを開発してきました。装飾としてではなく、電気回路としての金銀糸を用いたデバイスを考案していきたいと考えています。

これまでの実績・参考情報
● 論文:”Measurement of a slot antenna backed by a textile cavity with post-walls of conductive threads,” , M. Komeya, K. Sato, H. Shimasaki, Proceedings of the International Conference on Microwave and Photonics, Dec. 2013.    “Measurement of a slot antenna backed by a half cylindrical cavity made of conductive textiles,” Y. Ishii, H. Shimasaki,  Proceedings of  International Symposium on Antennas and Propagation, pp.354-355, Oct. 2016. ”
● 特許:特願 2007-207001(2007)
● 2010~2018 Microwave Workshops and Exhibition で発表・展示

左上:  曲げられたスロットアンテナ 左下: 導電糸を含む織物の拡大図 右 : ポストウォール構造を使って曲げやすくした    キャビティ付きスロットアンテナ。肩甲骨や臀部に    装着することを想定している。


【Tech Structure】
Tech Structureについての説明はこちら

多くのバイタル情報をユーザの邪魔にならずに取得したい 着ることができる 柔軟性がある 小さい(小型化) 多くの情報を無線で送信できる 無線ウェアラブルデバイス ウェアラブルセンサ 導電性織物 高周波回路設計技術 アンテナ

 ※1 データロガーとセンサー間にケーブルがあると邪魔になる。
 ※2 データの送受信は通常、無線で行う。
 ※3 洗濯しても使用できる/電気回路との接続などが課題。
 ※4 折り畳めて、伸縮性が必要。
 ※5 アンテナは小型化すると性能が低下する。

共同研究開発や連携に関する条件、メッセージ

製品化前の新素材などを活用したデバイス開発などを行っていきたいと考えています。そのため、デバイスメーカ様との連携は積極的に行っていきたいと思います。

京都工芸繊維大学 電子システム工学専攻 高周波通信工学研究室 について
【組織概要】
通信システム・電子回路・材料を含むハードウェアに関する理論的・実験的研究を行っています。
【住所】京都市左京区松ヶ崎橋上町
【URL】http://pepper.es.kit.ac.jp/

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