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2019.11.08

2019年度 第2回カッティングエッジ レポート

大学や研究機関、企業の研究者が進める研究内容や、研究が目指す将来像などを紹介する「カッティングエッジ」を今年度も開催しています。今年度の第2回は、「健康と運動」を取り上げます。「けいはんなロボット技術センター」を会場に、アスリート向けトレーニングの研究からの日常生活にも活かせる知見についての講演や、健康寿命延伸のために地域で取り組まれている、運動を取り入れた事例等についての講演を行いました。また2つの講演の間には、ポスターでの研究発表や、モーションキャプチャーのデモンストレーションも行いました。

プログラム、講演者プロフィールはこちら

活かせ!運動を「科学」したアウトカム

【講演1】アスリートの特異的な適応は、わたしたちの日常のヒント~長期的な“動き”の継続がもたらすもの~(同志社大学 新井 彩 助教)
アスリートの種目に特化したトレーニングにより、特異的な形態や機能が発達する例を、陸上競技の選手と水泳の選手の筋電図等のデータで分かりやすく示されました。さらに、トレーニングの中で培われる、動作の「予測をトレーニングすること」が成果を出すために重要であることも示されました。また、特定の動作を継続して行うことは、促進される機能だけでなく、抑制されるものもあることを知っておく必要があり、これはアスリートだけではなく一般の人でも起こりうることで、身近な例として、女性のハイヒールでの歩行を例に挙げて説明されました。これらの知見から、日常生活の中での特定の動作を継続して行う場合は、注意が必要であることを示されました。

【講演2】運動を中心とした複合プログラムの地域介入~健康寿命延伸に向けて~(同志社大学 渡邊 裕也 助教)
健康と要介護の中間的過程として知られる“フレイル”と、その中核要素の、加齢に伴う骨格筋の衰えを指す“サルコペニア”について説明されました。これらへの対策が健康寿命延伸に直結すると考えられることから、運動、口腔ケア、栄養改善から成る介護予防プログラムを考案され、そのプログラムを使った大規模な地域介入での事例の効果について実データを用いて分かりやすく説明され、その有効性について示されました。

 

【けいはんな研究シーズ発表会】
同志社大学から9件のポスター発表を行いました。各発表を多数の方が見学され、発表者と熱心な質疑応答が行われました。

【モーションキャプチャーデモンストレーション】
専用ウェアを着た人の実際の動きを、エリア内に設置されたモーションキャプチャーカメラで捉え、そのデータを解析ソフトで処理した結果を投影するというデモンストレーションが行われました。どういったことができるのかのイメージが湧きやすい内容で、参加者は、興味深く見学されました。

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