#14 レーザー誘起振動波診断を用いたインプラント設置強度の定量評価
~患者の個人差・医者の技量に依存しない医療を目指して~

機関名: 量子科学技術研究開発機構 量⼦ビーム科学研究部⾨
担当者: 錦野 将元
連絡先: nishikino.masaharu[at]qst.go.jp 
※お問い合わせの際は、錦野までご連絡ください。

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シーズ技術・製品の概要
レーザーパルス照射で生じる試料の振動を、レーザードップラー振動計や接触式加速度センサーで計測することにより、高速にインプラント設置強度の定量評価を可能にする。

本テーマを始めたきっかけ、研究者の想い
昔から医工連携に興味があり、医療現場のニーズに応えていきたいと思っておりました。
そのような背景の中で、共同研究機関である慶應義塾大学医学部関係者からお声がけを頂いたのが、本研究を始めたきっかけです。現在は近畿大学生物理工学部とも連携し、装置実現に向け研究を加速させたいと考えています。

これまでの実績・参考情報
● 特願2017-177109
● 「レーザー技術で医療用インプラントをリアルタイムで計測する」
  量子科学技術研究開発機構 新技術説明会(2018年5月24日開催)

振動と設置強度の概念図 設置強度強い 設置強度弱い ボルト状脊椎スクリュー 土台 (骨, 人工骨) レーザー加振の原理 パルスレーザー アブレーションプルーム (蒸散) 評価試料 力 (反作用) 脊椎スクリューインプラント評価結果例 高周波側にシフト 設置強度 設置時の埋入トルク強度で定義


【Tech Structure】
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医者の技量によらず患者にインプラントを適切に設置する インプラントの設置強度を定量的に測定する インプラントの設置強度を定量化する インプラントを振動させる 素早く診断できる 患者に負荷を与えない 体を傷つけない どんな角度からでも測定できる 医者でも扱える 費用が安い インプラントの空隙を検知する 周波数解析技術 インプラント強度測定器 ソフトウェア・ユーザインターフェイス レーザ技術 加振レーザ 光ファイバ 接触センサ(振動検知)

 ※1 小型実験機までは完成している(プロトタイプのデモ機を目指している)。
 ※2 患者の個人差によって適切な設置強度は異なる。
 ※3 従来は、執刀医の経験や感覚で適切にボルトが設置されているかを判断している。
 ※4 インプラント表面に200㎛程度しか傷つかない (人体にレーザーは照射されない)。
 ※5 装置全体で300万円程度が目標。
 ※6 設置強度により特徴的な振動周波数が異なる。

共同研究開発や連携に関する条件、メッセージ

データ解析やユーザーインターフェイス開発、システムのパッケージ化に関して、当機関は専門領域でないため、サポートをして頂ける企業とは是非連携したいと思います。

量子科学技術研究開発機構 量⼦ビーム科学研究部⾨ について
【組織概要】
イオン照射研究施設、電子・ガンマ線照射施設、高強度レーザ装置、中性子利用装置など多様な設備を最大限に活用し、先進的な量子ビーム利用技術により、医・理・農・工の幅広い分野で革新的成果やイノベーション創出を目指しています。
【住所】京都府木津川市梅美台8-1-7
【URL】http://www.qst.go.jp/

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