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けいはんなRCでの研究論文が国際科学ジャーナルに掲載されました2020.08.18
けいはんなRC事業における、同志社大学/国立研究開発法人情報通信研究機構/木村工機株式会社による共同研究が、このたび国際科学ジャーナル PLOS ONE(米国Public Library of Science出版社)に掲載されました。
この研究では、”Hue Heat効果”として知られる、照明の色などの環境が体感温度に影響を与えるという仮説を、けいはんなにあるMC-Labを使って心理物理学的な側面から実験し検証しました。
これにより、照明環境は、人の体感温度に対して涼暖感の「創造」「除去」「逆転」という3つの効果をもたらすことを確認しました。また3つの効果のうち、涼暖感の創造はすぐに現れるが、涼暖感の除去に関しては一定の時間が必要であることも明らかになりました。これらにより”Hue Heat効果”をはじめて定量的に理解することとなり、その効果を日常生活の中で応用できるようになります。
例えば、夏の冷房時には寒色照明を用いることで涼しく、冬は暖色照明を用いることで暖かくすることができ、省エネルギーに大きな貢献をすることができます。また、部屋の温度を瞬時に変えることは難しいですが、部屋の一部の照明環境を変えれば、そのエリアの体感温度を変えることができ、個人の好みに応じてエリアを移動することで、自分にとって最適な体感温度環境を選択することができるようになります。
■タイトル:Effect of Illumination on Perceived Temperature(体感温度に対する照明の影響)
■執筆者:對馬淑亮(国立研究開発法人情報通信研究機構)、岡田 祥(同志社大学)、川合由夏(同志社大学)、
住田章夫(木村工機株式会社)、安藤広志(国立研究開発法人情報通信研究機構)、三木光範(同志社大学)